医療用ウィッグについて、追記。その1

実際に装着してみて気づいたこと

髪のボリュームがありすぎる

医療用ウィッグについての、最初の記事はこちらになります。よかったら、先にお読みください。

マネキンヘッドでの撮影を済ませたあと、新品の医療用ウィッグをワクワクしながら自宅へ持ち帰り、シャンプー&コンディショナーで手入れをし、ドライヤーで乾燥させて、ドキドキしながら自分の頭にかぶってみたら…!

ボンバー!!

そんなはずがないんですよ。先の記事に書いたように、ボリューム偏重の海外人毛ウィッグ業界において、唯一髪の密度を80パーセントから指定ができるウィッグですから(このウィッグも密度80パーセントで作ってもらっています)。

ボンバーヘッドを抱えて悩んで、思い出したのが、マツエクののりちゃんとの会話。

髪が生えている方向が問題なのではないか

部活でずっと髪を後ろでまとめていた女の子が、髪を下ろしたときの話

なんの話がきっかけだったかまったく覚えていないのですが、のりちゃんが「そうそう、髪って生える方向があるんですよ〜」と話を始めました。

以前、のりちゃんのお客様の中で、「髪が下に降りません!」と駆け込んできた方がおられた、という話でした。

「6年間か、もしかしたらそれ以上ずっと、起きている間は髪を後ろで縛ってらしたんですよ。そしたら、髪を下ろそうとしても、ぴーーん!て後ろに流れてしまってですね」

もともとは普通に頭皮から素直にまっすぐ生えていた髪を、何年も後ろでまとめ髪にすることによって、髪が生える方向が変わってしまった、とのことでした。

何度か美容室に通っていただき、アイロンで撫で付けて癖をつけ、後ろで一つに結ばないようお客様にも気をつけていただくことで、時間をかけて元に戻すことができたそうです。

ウィッグに、髪の生える方向があるのかどうか

あるんです。

医療用ウィッグに限らず、ウィッグリリアのウィッグにはウィッグのベースがレースでできている部分があります。
非常に薄くて細かい目の、皮膚に似た色のレースに、手植えで毛髪が結びつけてあります。

この、毛髪の結び方にはいくつか種類があります。
結び方の種類の詳細については(とても興味深いことが多々あるのですが)長くなるのでいずれ別記事にするとして、「なぜトップにボリュームが出やすいか」と言えば「一方向ではなく、多方向に髪が生えているように見える結び方をしているから」というのが一つの大きな理由です。

多方向と言いますか、一つの結び目から毛髪が二方向に別れてパッと立つような結び方をしています。毛髪が立ち上がりやすいので、下図のような感じだと思ってください。

これには、ちゃんと理由があります。
髪を一方向に寝かせるような結び方もあるのですが、解けやすいのです。解けたら、髪が抜けてしまいます。

髪を一方向に寝かせる「固結び(2回結ぶ)」もあります。が、これは結び目が目立ちすぎて、特に額や頭頂部など、目立つ場所には不向きなのです。

ご興味のある方は、英語ですがこちらをご参照ください。

ブロー、ヘアアイロン、帽子などで髪を寝かせよう

対策としては、力ずくで髪を寝かせる、ということになります。

髪をブロック分けして、丁寧にヘアアイロンで癖をつけたり、

帽子や、ウィッグキャップを被せて一晩放置したり。

写真から漂う、銀行強盗っぽさ。

これらのことで、だいぶ改善します!

医療用ウィッグのよいところ、追記しました。

次回は、私が普段愛用しているフルレースウィッグとの違いで、医療用ウィッグの大変便利な側面をご紹介します。