【やってはいけない】その1:リターン毛(アホ毛)を短く切ってみました。
寝ても覚めても頭から離れないヘアロスによるウィッグの悩みに寄り添いたい、ウィッグリリアの島袋です。
今回から、短いコラムとして【やってはいけない】シリーズを始めます。
長いウィッグ人生でやらかした、諸々の失敗を解説
リターン毛(アホ毛)を切ったらどうなるのか
第一弾は、「リターン毛(アホ毛)」を短く切る。です。
リターン毛については、「ウィッグの構造:髪の密度と、アホ毛について」の記事をご参照ください。
頭頂部のボリュームが抑えられるのではないか、という目論見
ドライヤーのブロー機能などを上手に使えばあまり問題にはならないのですが、洗って乾かしたばかりのレースウィッグを着けると「頭頂のボリュームが大きいのではないか」と感じることがあります。特に私の場合は、ゼッペキで頭の鉢が大きい、という致命的にかっこ悪い形の頭の持ち主なため、この問題によく直面します。
以前書いた記事のイラストを再掲します。このときは、理由としてレースから髪が生えている方向をあげています。しかし、リターン毛の記事で触れましたように、トップの髪の密度が他の場所よりも濃いために起こることでもあります。髪の結び方と密度についてはすべてのレースウィッグに共通して言えることですので、医療用ウィッグだけの問題とは限りません。
数年前のことです。ボリュームを抑えるためのブローが面倒になった私は、ある日ピコーン!と思いつきました。
そうだ、リターン毛を切ればいいんだ。髪が減った分、ボリュームも減るに違いない。
時間も手間もかかりました。
ボリュームが気になる部分の髪を少しずつ手に取り、目の細かい櫛でリターン毛だけを選り分け、長いメインの毛髪を切らないよう細心の注意を払いながら、根元から5ミリから1センチ程度のリターン毛を残して切っていきました。
写真に残していませんが、両手にいっぱいになるくらいの、かなりの量の毛髪を取り除きました。
半日がかりとは言わないまでも、2〜3時間はかかったと記憶しています。さて、結果は…。
残念ながら、問題解決ならず。
表面は長い毛髪が覆っているため、見た目にはわかりにくいのですが、触ってみると短いリターン毛が長いメインの髪を押し上げるような、クッションのような役割を果たしており、ボリュームが減ったようにはとても感じられませんでした。
ボリュームは減らないのに触るとチクチクするウィッグが出来上がってしまいました(見た目は変わらないので、そのまま買い替え時期まで着用を続けました)。
皆様におかれましては、同じ失敗を繰り返さないよう、心よりお願い申し上げます。