海外製人毛ウィッグは品質が悪い、という噂の検証:その1

寝ても覚めても頭から離れないヘアロスによるウィッグの悩みに寄り添いたい、ウィッグリリアの島袋です。
巷でささやかれている、「海外の人毛ウィッグは粗悪品」という噂は本当なのでしょうか?2回に渡り、検証してみます。

「海外製の粗悪なウィッグ」、という言い方をよく聞きます。

同じ人毛なのに、なぜ?

時間も気力も体力もウィッグに注いでいるのに肝心のウィッグがすぐに傷んで見た目が悪くなり、ストレスがたまる。そんな時期が私にもありました。

当時のことを振り返りつつ、現在の「海外製のウィッグを楽しんでいる」状態と比較しながら、一体何が問題だったのかあぶり出していこうと思います。
その中からウィッグを長く楽しむためのポイントが見えてくるはずです。

そのために2回にわたって海外製ウィッグの問題点と対処方法を探っていきたいと思います。

第一回目の今回は、自分にも原因があった、というお話です。

人毛ウィッグの傷む速度が早く、傷み方も激しかった

ある日、突然ウィッグが使えなくなる。

アフリカ系アメリカ人向けの海外製人毛ウィッグを使い始めた頃、よく悩まされていた現象があります。
ある日シャンプーをするといきなり髪全体がうねうねと絡みはじめ、全体が鳥の巣状態になってブラッシングしても何をしてもにっちもさっちもいかなくなる、そんな恐ろしい現象が起きていました。

下は、「シャンプーとコンディショナー」の記事の中で「洗うタイミング」の例として出しているイラストです。

この現象が頻繁に起きるようになると、要注意です。
ある日突然、ウィッグが使えなくなる日が数カ月以内に近づいています

その鳥の巣状態になったウィッグを取っておけば、ここで写真をお見せできたのですが、あいにく手元にありません。
何が近いか、と言えば20数年前まで当時住んでいた東京でよくお見かけした「ホームレス(現在は減少している、と聞きます)」または「インドのサドゥー(ヒンドゥー教の修行僧です。彼らの生き方を尊重はしますがあまり美しい画像ではない可能性がありますので検索の際はご注意ください)」の、ゴミや泥やホコリで固まってしまった長髪。

かたやこちらは洗ったばかりなのに、ホコリは付いていないのに、見た目はまったく同じような、くちゃくちゃの団子状態。
シャンプーを回し入れた洗面器にウィッグを丁寧に浸したとたん、髪が生き物のようにうねりだし、お互いに絡まり始めるのです。ちょっとしたホラーでした。

しかも、それが毎回購入から1年程度で起きていたのです。
その前に、購入後4〜6ヶ月から髪がもつれやすくなり、頻繁にブラッシングをする必要が出てきました。ウィッグは毎日必要なのに、いつ使えなくなるかとヒヤヒヤしながらの生活でした。短期間での買い替えもお財布に響きますし、ウィッグを楽しむどころの話ではありませんでした。

今回は、主に「内部要因(私がやっていたこと)」についてのお話です。

最初は不良品ではないかと疑いました。

当初私は、この現象は購入時にすでに毛髪の表面を覆うキューティクルがほぼ剥がれ落ちてしまっているため起きているのではないかと推測しました。最初から髪の傷んだ、品質の悪いものをつかまされたのではないか、と考えたのです。
が、こんなホラーな事例は、検索しても見当たらないんです。
キューティクルを失った毛髪は水の中で生き物のようにうねうねとお互いに絡みつくのではなく、細くなって切れてしまう、とのこと。表面を覆って保護する硬い鱗が落ちてしまい、中のタンパク質が露出するわけですから、そうですよね。

そこで検索の語彙を変えて「髪 絡まる なぜ」でグーグルさんに聞いてみたところ…。

心当たり、いくつかありました。ひとつひとつ見ていきたいと思います。

扱いが、ちょっといい加減でした。

写真は、娘が1歳半、2008年の4月に撮影したものです。アルバムで確認できる限り、渡米してから2個目のアフリカ系アメリカ人のための人毛ウィッグです。いつ購入したかの記録はありませんが、まだ新しいように見えます。

恥ずかしながら、元来のオシャレに無頓着な性格も手伝って、妊娠と子育ての多忙な中ドライヤーを長時間使って乾かしてられるかーい!的な、適当な扱いをしていました。

ドライヤーをあまり使わず、濡れた髪のまま寝てしまうこともしばしば。
ドライヤーが面倒だから、とタオルドライをゴシゴシやって、そのまま放置。

就寝時もウィッグを付けたままですから、寝具で擦れて摩擦が起きていたはずです。

ブラッシングはすればするほどいい、と思っていました。

写真は2008年10月、娘は2歳になりました。同じウィッグですが、髪の色が抜けて、パサついています。

人毛ウィッグのブラッシングは「目のあらいコーム(櫛)で毛先から丁寧に」という方法が今のところベスト!(と自分で数年前に発見した)わけですが、それまでは「なんとなく良さそうな」ブラシを適当に、しかも日に何度も使っていました。

ブラッシングとはそういうものだ、日に十数回はするものだ、という思い込みもありました。
それに、新品のサラサラウィッグも数カ月で髪がもつれ始め、ブラッシングを頻繁にする必要があったのです。
もつれや絡みをそのままにしておくとどんどん酷くなるので、ウィッグ買い替え(上記の、ちょっとしたホラー現象)の直前になると30分に一回以上の頻度でブラッシングをしていました。そのくらい髪に水分がなくなり、パサつき、風で少しでも揺れようものならそのまま固まってしまうほど弾力性に乏しい髪になっていました。新品状態から、たった一年未満で。

よかれと思って毎日シャンプーしていました。

同じウィッグで、2009年3月撮影。だいぶ末期に近づいています。

ウィッグだから皮脂の影響はあまり受けないにしても、不潔なのはよろしくない…、と面倒ながらも毎日取り外してシャンプー&コンディショナー。そしていい加減に乾かして装着して、寝る。という日々を送っていました。

フロリダ州の日差しも、強敵でした。

ちょっと時間が経過した2010年6月撮影。子どもが増えた…のではなく、両側は今でも交流があるメキシコの友人のお子さんたちです。娘は3歳。ウィッグは2009年の写真と同じものではなく、それ以降に買い換えたものです。フロリダの日差しで、頭頂部分から色が抜けているのがわかります。いわゆる「プリン頭」とは逆の色合いになるのです。

日差しについては外部要因だろうか…?とも思ったのですが、私の当時の生活習慣にも関わっているので内部要因とします。

生活習慣というより、環境でしょうか。子どもが小さかったこと、そしてこの子が日中は家でじっとしていられない子どもだったこと。
毎日毎日、雨が降っていなければ朝から夕方まで公園やアパートの庭で過ごしました。

当時のフロリダ州の人々は紫外線を嫌がるどころか、ビキニ姿でそのへんに寝っ転がり、わざわざ肌を焼いているくらいに紫外線が皮膚や髪に与える影響に対して無頓着でした。
日傘をさして街を歩いていたら振り返って見られるくらいの場所でした(今は変わっているかもしれません)。
周りがみんなそういう感じですと、こちらも紫外線に対する感覚が鈍ってきます。外で子どもと遊ぶ際に帽子を被るなどの対策は一切取ったことがありませんでした

そりゃ、傷むよね、という話ではあるのですが。

外部要因(私の力が及ばない部分)も無視できません。次回、完結。

次回は、海外製人毛ウィッグ(アフリカ系アメリカ人のための人毛ウィッグ)の産業自体の問題点に迫ります。お楽しみに!!※更新しました!(2020.5.29)下記のリンクをどうぞ。